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屈斜路原野ユースゲストハウス


中心点


 ともかく、事務所に戻って案を練る。

 「茫漠とした平原に立つ建築は、周囲に圧倒されて消滅せぬものである事。」がさし当たってのテーマとなる。その為にどこから手を付けようかと思いあぐねたが、デザインのきっかけの無い敷地でデザインを始めるために、まず、中心点を決める事にした。この中心は、はるばる大阪から道東に移り住み、この地に根を下ろすY氏の生活の中心であり、訪ねてくるあまたの旅人の心の安らぎの中心でもある。・・・中心点の上に大地に垂直に立てられた塔の空間。そこが、談話室である。この迫力のある吹き抜けのホールを中心に、宿泊室や食堂などを配してはどうだろうか。よしよし、面白くなってきた。ストーリーは出来てきた。

 次に、周囲に圧倒されない形体とは何だろう。純粋な自然に対抗できるものは、純粋に人工的な形体ではないだろうか。純粋に人工的な幾何形態。・・・これだ。

 そうやって出来た第一案は、数年前に旅したときにヨーロッパの田舎で出会ったロマネスクの教会堂を思い起こさせる、集中型プランの建築であった。





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