旭川の家/北海道 (previous page)住宅, 北海道での仕事

高気密高断熱の家

積雪寒冷地の厳しい自然環境から守られた家。

 

鉄筋コンクリート造の建物は、硬質ウレタンフォームで外断熱され その外側を覆ったパネルが穏やかな外観を作っていますが、 内部では、力強いコンクリートの梁や柱が空間を構成し、 家族の生活の場を包み込んでいます。
内部に熱容量の大きなコンクリートが露出している事により、室内環境の安定が計られています。窓には断熱性能の高い、スゥエーデンのノルド社製のトリプルガラスの木製サッシュを使用しています。

旭川の家 構造概念図

南側外観

1階居間は、南側の芝貼りの広いコートに突き出しています。 居間は、室内と庭(内部と外部)を結びつけながら、 生活の中心として機能しています。居間に設置された暖炉の煙突が伸びています。居間の上部の大きな窓も、家族のための2階の居間スペースとなっています。

旭川の家 南側外観

1階居間

内部に露出にされた熱容量の大きなコンクリートやブロックは、少しずつ暖かさを供給し、木製3重サッシの下に取り付けられた低温水パネルヒーターは、窓からの”寒さの進入”を防ぎます。

旭川の家 1階居間

ファミリースペース

2階に作られたファミリースペース(2階の居間)は、寝室などのプライベートゾーンの中心となっています。ここは、パブリックな感じのする1階の居間とは異なる、家族だけのための自由な空間となっており、居間の上部を利用した屋上デッキを介して南側の庭につながっています。

旭川の家 ファミリースペース

道路側外観

木製の門扉とポーチ、紙入りガラス貼りの風除室などが見えています。
高気密高断熱住宅の技術は、寒冷地だけで無く温暖な地域の住宅にも有効です。北海道で研究されたこの技術は、今後温暖な本州の各地でも活用される事が多くなるだろうと思われます。

旭川の家 道路側外観

設計概要

 所在地 : 北海道旭川市
 主要用途 : 専用住宅
 家族構成 : 夫婦+子供3人
 設計監理 : 荒木毅建築事務所
 構造・構法 : 木鉄筋コンクリート
 敷地面積 : 1011.06m2(305.85坪)
 規 模 : 339m2(103坪)
 竣工年 : 92年12月

 
作品一覧へ戻る