普通の家 (previous page)住宅

東側外観

杉並区の住宅地です。南側には敷地ぎりぎりにアパートが建っています。
駐車場の横の階段を上り、掃き出し窓の様な玄関から入ります。内部の床の段差が、そのまま2階バルコニーの段差に表れています。

 

建て主のご要望の中に、「お子さんが学校から帰ってきた際に、すぐに迎えてあげたいので、居間は1階にしたい」と言うのがありました。
南側の建物が近づいているせいで1階は光が入り難い形状の敷地ですので、2階に入った光を工夫して1階に届けることを考えてみました。

普通の家3 東側外観

居間

玄関を入ると、そこは大きな階段吹抜けのある土間で、居間と一体の空間になっています。吹抜け上部より光が射し込んでいるのが分かります。2階で採り入れた光をこの吹抜けを通して1階に落としているのです。また、奥に写っている納戸の右側の天井からも明かりが入っているのが分かります。

 

2階でどのようにして光を取り入れているかは、後のページでお見せします。

普通の家3 居間

キッチン

居間と台所は、キッチンの高さのカウンターを介して適度につながっています。キッチンはステンレスと合板で製作しました。カウンターの横には奥様の家事スペースが設けられ、収納とカウンターが作られました(左の写真の左側)。

普通の家3 キッチン

キッチン

キッチンの前の出窓は、手元を明るくするために作られました。出窓の両袖に風を抜くためのルーバー窓が付き、出窓の天井はトップライトとなって光を取り入れますが、正面は壁として近隣との視線の交錯を防いでいます。

普通の家3 キッチン

洗面・浴室

居間の北側には水回りのゾーンがあり、奥様の動線が短くなるようにキッチン・洗濯場・洗面所・浴室が並んでいます。洗面脱衣室には、収納も作りました(写真右)。

普通の家3 洗面・浴室

2階居間

2階の居間は吹抜けを介して1階居間とつながります。家族の間のコミュニケーションのための吹抜けでもある訳です。2階居間の一部は畳の床で、ここは夜は寝室となります。子供室や書斎コーナーと居間の間は引戸と欄間であいまいに仕切られています。

普通の家3 2階居間

2階居間

和室の外は広いサービスバルコニーとなっており、洗濯物や布団を干すのに使われます。奥様より、「洗濯物を沢山吊るせて、布団も日に当てられる物干場が欲しい」とのご要望があったので、この住宅で最も光の当たる場所をサービスバルコニーとしました。
ここに降り注ぐ光が、正面の窓から吹き抜けに入り、1階に達していたのです。また、デッキの床の左側の床に嵌められているガラス(トップライト)からの光が、1階の納戸の横に落ちていたのです。

普通の家3 2階居間

子供室

北側にある子供室ですがハイサイドライトからの南の光が差し込みます(最初の外観写真で屋根の尖っていた部分にハイサイドライトが設置されています)。
子供室には、カウンターテーブル・すのこベット・クロゼット・本棚がそろっていますが大きさは2畳半程です。

普通の家3 子供室

2階天井

子供室に光を届けるハイサイドライト近辺の天井は、柱や梁が現しになり、差し込む光と相まって木造軸組の構成が綺麗に見られます。

普通の家3 2階天井

2階居間

2階和室より居間を見ています。正面にご主人の書斎コーナーがあります。左側は子供室、右側は吹抜けとなっています。

普通の家3 2階居間

普通の家

杉並区の建て込んだ住宅地に建つ、4人家族のための木造軸組2階建ての住宅です。

吹抜けでつながる1・2階の家族の集まる場(居間A・B)を中心にして、個室や水回りが明確に仕切られる事無くつながっています。

南側をアパートが塞ぎ直射光の入りにくい敷地ですが、プライバシーを守りながらも、家族の場に光が届く工夫をしました(広いサービスデッキからの光を階段吹抜けを介して1階にも採り入れている。2階北側の子供室にもハイサイドライトからの光が直接届くなど)。

 

土間の扱い、光の採入れ方や家族中心の空間計画など、基本的に重要だと思われる要素により構成された実直な家という意味をこめて「普通の家」と名付けました。

普通の家3

設計概要

 設計監理 : 荒木毅建築事務所
 構造・構法 : RC造地下1階+木造軸組構法 地上2階
 敷地面積 : 76.22m2(23.06坪)
 建築面積 : 45.58m2(13.79坪)
 B1階面積 : 20.40m2
 1階面積 : 45.58m2
 2階面積 : 38.57m2
 延床面積 : 104.55m2(デッキは除く)

普通の家
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