Araki Architects

(有)荒木毅建築事務所

玄関（after）

下町の建て込んだ場所で、真南にビルが建ち採光も厳しい敷地です。
新しいプランでは、遠くに視線の通る位置に大きな窓を持って来て、閉塞感を無くし、採光も確保しようと考えました。ちょうどその位置が玄関とトイレに使われていたので、これらを移動して部屋を広くする事にしました。
さて玄関の行き先ですが、小さなユニットバスの入っていたところには、周囲に構造に使われている壁が無かったので、玄関はここに移す事にしました。

玄関（before）

現在玄関になっているところは、元は小さなユニットバスでした。

居間より寝室を見る（after)。

玄関横の格子戸は、居間と寝室を区切ったり、一体として使ったり出来るように、引込み戸としました。また、居間に入った外光を寝室や奥の水回りにも届けるために、引戸は光の通る仕様にしました。

居間より寝室を見る（before)。

大体同じ位置から撮った写真です（実測をしている時に撮ったのでうちのスタッフが写っています）。

寝室より居間を見る(after)

キッチンは新しくされ、収納家具を作りました。

寝室より居間を見る(before)

改造前のキッチン（扉が開いているのは実測の最中のため）。

居間

玄関とトイレの在った部分も大開口とされ、景色が広がりました。以前はこの部分にはしっかりした壁が無かったので、開口部にブレースを入れて、地震などの力に対応できる工夫をしました。

居間

玄関から居間を見ています。左は格子戸。キッチン横の収納が見えますが、中身は下のようになっています。

キッチン横の収納家具(after)

真ん中の収納は、炊飯器を仕舞ったり引出して使用したりするためのもので、一番左の収納は仏壇です。

浴室より洗面所を通して個室方向を見る。

浴室

浴室はガラス戸で囲われています。洗面所からも、右側の脱衣所（洗濯室）からも出入りすることが可能です。カーテンで仕切れば洗面所と浴室＋脱衣所を分けることも出来ます。全体を一室として広々と使うのも良いでしょう。

居間

ブラインドを閉めた時の窓側の様子。収納も充実しています。

居間

格子戸が表情を作っています。手前の柱は、今回の工事で補強のために入れる事にしました。

概要

元々は、道路側にトイレ、浴室や玄関があり、奥の比較的暗い位置に広めの部屋のあるプランでした。2階建て木造アパートの一戸は、25.74平米。
今回の改造では、主な生活の中心となる居間（ＤＫ）を、道路側の明るく眺めの比較的良い部分に作り、トイレや浴室を奥に移動しました。玄関は居間と奥のちょうど中間の位置に移し、動線を整理しました。

奥の浴室やトイレにも窓が設置され外気と接しています。各室の間は引戸を多用し、広がりの感じられるプランとしました。奥まで光の届く工夫をしました。また、様々な収納を各所に作りました。