LOP (previous page)共同住宅、宿泊施設

LOP/狭小地に建つ集合住宅

LOPがあるのは、東京都杉並区阿佐ケ谷の住宅地。
周囲を住宅やアパートで囲まれた26坪の小さな敷地に四戸が入る小さな集合住宅が作られました。
居住者のプライバシーを考慮して鉄筋コンクリート造で作られたLOPは、光庭や高窓を活用して自然光を各室に採り入れています。

 

模型写真

LOPを上空より見ています。
左右から切込みのように入り込んでいる隙間は、中庭や光庭です。

LOP  模型写真

空間構成(断面の構成)

螺旋階段のある中庭の両側に、適度に分離されて四戸の居室が配置されている。
方位は、右側が北。
1階の居室は光庭やアプローチの空地から自然光を採り入れ、2階の居室はハイサイドライトからも採光している。

LOP 南北断面図

模型写真(西側立面)

 

LOP 模型写真(西側立面)

アプローチ

アプローチから道路側を見ている。左側は智頭杉で作られた2.0mの板塀。タマリュウの生えたアプローチを挟んで右側がLOP本体の遮熱塗装された白い外壁。

LOP アプローチ

アプローチ周辺の開口部とブリッジ

アプローチを奥に進むと、螺旋階段の周囲に各戸への入口や開口部が、互いのプライバシーを保ちつつ設置されている。
2階は、コンクリートのブリッジを介して、各戸の玄関扉に達する。
2階奥の室の上部に北側ハイサイドライトが見える。

LOP アプローチ周辺の開口部とブリッジ

螺旋階段とブリッジを見上げる

ブリッジの上には、ガラスの庇が掛り、階段の上り下りやブリッジを歩く際の雨よけとなっている。
庇の上、左右の室上部に採光のためのハイサイドライトが見える。

LOP アプローチ突当りにある螺旋階段とブリッジを見上げる

アプローチよりの夕景

白熱灯の温かみのある光が迎えてくれるアプローチ。床にはタマリュウが植えられた。右側の樹木はオリーヴ。

LOP アプローチよりの夕景

螺旋階段

オリジナルの螺旋階段(スチール亜鉛メッキ)の段板には、滑り止めと防音を兼ねてゴムチップシートが貼られた。

LOP 螺旋階段

Aタイプ内部

光庭に大きく開いた窓から採光を得ている。智頭杉の板塀が庭に趣を添える。
手前の土間部分(椅子座)と板間(床座)で構成された居室。
板間は智頭杉(厚35)の無垢板で大きく作られ、柔らかい杉の木の上で、就寝の他、床座でのさまざまな活動に対応できる。
光庭左に見える地窓は、浴室トイレの窓である。

LOP Aタイプ内部

水回り(Bタイプ)

トイレ・浴室をコンパクトに納め、居室を広くすることを心掛けた。

LOP 水回り(Bタイプ)

Bタイプ内部空間

土間(椅子座)と板間(床座)で作られた内部空間に、ハイサイドライトから太陽光が差し込む。

LOP Bタイプ内部空間

Dタイプ・内部空間

南と北にハイサイドライトを設置した直方体の内部空間。

 

土間(椅子座)と板間(床座)の設置により生活の様々な場面に対応する空間となっており、これは、全てのタイプに共通する。右手前手摺はロフトへの階段のもの。

 

外部では平坦な面を見せていた外壁は、内部では彫りの深い、コンクリート打放しの力強い仕様となっている。
これは、「住む人がこの建築の本質的な空間や材料の魅力を享受する。」という考えに基づいている。
逆に、外部(街並み)への表情は、内部空間の外形そのままのシンプルな幾何学立体が適していると考えている。

LOP Dタイプ・内部空間

板 間

智頭杉(厚35mm)の耐久性に富む赤味で作られた板間は、土間部分より35cmの高さに設置された。温かく柔らかい杉材で作られた広い座面では、床座での様々な活動が可能である。

例えば、書斎として座卓を置いて、或いは、食事のために卓袱台を置いて。
例えば、窓から景色を眺めながらお茶を楽しんだり、布団を敷いて就寝したり。
ベンチのように腰掛けることもできる。

LOP 板間

Dタイプ

水回り上部はロフトとなっている。
キッチンは強度のあるスチールで作られ、調理台として十分の機能を有している。

LOP Dタイプ

浴室(Cタイプ)

浴室は外気に直接面する位置に設けられているので、太陽光が入り自然換気が十分にできる。

LOP 浴室(Cタイプ)

ロフト

ロフトより見た居室。外の緑も目に入る。

LOP ロフト

夕  景

白熱光の温もりのある色味は、自然光で作られた昼間の内部空間とは異なる趣を作り出す。

LOP 夕景

住宅内部

LOPは、賃貸の小さな集合住宅です。雑誌の取材の折りに、住まわれている様子を拝見させて頂きました。

 

色彩

完成時は、コンクリートのグレーと白い壁のなかに智頭杉の上品な赤味の色だけで構成された空間だったが、住まわれた後は、様々な道具たちがインテリアに顔を覗かせ、優しい彩りを添えて、生活の場としての表情を獲得していた。

LOP 色彩

キッチン

スチールのフレームにステンレス板が貼られたタフなキッチンは、幅・奥行きとも調理台としての寸法を備えている。
こちらにお住まいの方も、十分に活用されている様子だった。

LOP キッチン

概要

 計画地 : 東京都杉並区
 主要用途 : 集合住宅(長屋)
 構造・構法 : 鉄筋コンクリート造
 敷地面積 : 931.72m2
 規 模 : 734.45m2
 プロデュース : タカギプランニングオフィス
 構造設計 : 正木構造研究所/正木健太
 施 工 : 辰

LOP
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